final福袋2022を購入しました。
私は「美音美音麺 やわめ」を購入しましたが、その中に入っていたワイヤレスイヤホン、TWS05Kをレビューします。final監修のagブランドで、e☆イヤホン限定販売のイヤホンです。eイヤ限定のはずですが、なぜかAmazon.co.jpのfinal公式ストアでも販売されています。
TWS05Kのスペック
型番 | AG-TWS05K |
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通信方式 | Bluetooth 5.0 |
再生周波数帯域 | 20Hz〜20kHz |
対応コーデック | SBC、AAC |
対応プロファイル | A2DP、AVRCP、HSP、HFP |
連続音楽再生時間 | 最大4.5時間(ケース込み最大22.5時間) |
充電時間 | 約2時間(イヤホン本体)、約2時間(充電ケース) |
バッテリー容量 | イヤホン片耳40mAh/充電ケース400mAh |
防水性能 | IPX4 |
付属品 | 充電ケース、イヤーピース(final TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様)5サイズ、USB タイプC充電用ケーブル |
パッケージ、内容物
TWS05Kのパッケージはこのようになっています。白を基調とし、明るく綺麗な青色が印象的です。パッケージは良いですね。
パッケージの裏と側面です。側面に仕様が書かれています。なぜかここが少し汚れていました…(これでもマシになったほう)。まぁいいんですけどね。スペックについては上記の通りです。
中を開けてみると、外側にもあった青色一色。スポンジの中にイヤホン本体とケースが収められていました。
内容物
内容物一覧です。イヤホン本体、充電ケース、イヤーピース(final TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様)、USB タイプC充電用ケーブル、マニュアルが入っていました。標準的な内容です。
TWS05Kの特徴の1つが、このイヤーピース。「final TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様」というもので、右が普通のイヤーピース(final TYPE E)で、左のが完全ワイヤレス専用仕様のもの。『耳穴の入り口にソフトに装着するタイプで、異物感がほとんどない』と謳っています。高さが低くなっていて、横に広くなっています。また、色は白く、半透明の加工です。
TWS05K本体、充電ケース
イヤホン本体です。TWS05Kはブラックのみで、ケース・本体お共に質感はマット塗装と謳われています。確かにマットではあるのですが、少しネチャついていて、ホコリなどが付きやすいです。高級感にも欠けるので、ここはマイナスポイントですね。
充電はUSB Type-Cです。
agロゴのある部分にボタンがあり、押すことで各種操作が行なえます。曲の送りや、3回押しでGoogleアシスタント/Siriの起動も行えます。
私は去年の福袋に入っていたTWS04K-WHを持っていますが、TWS04K-WHも質感はうーん…という感じでした。革シボ仕上げと呼べば聞こえは良いですが、1万円オーバーのTWSとして他社と比較するとどうしても安っぽいです。
また、TWS04K-WHにもfinal TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様が使われていました。使っていて、他とさほど違いは感じられませんでした。確かに異物感はありませんが、反面取れやすく、一長一短という感じです。
Bluetoothで端末と接続して使う:SBC/AACのみ
ペアリングは他の多くのワイヤレスイヤホンと同じで、充電したあとフタを開け、周辺のデバイスに「TWS05K_R」が出てきたらそれをタップしてペアリング完了です。ペアリング後は、フタを開けるだけで接続できま…すと言いたいのですが、このTWS05K、個体差なのかフタを開けただけではすんなりと接続できないことが何度もありました。ペアリングしたあとに接続するのが失敗するイヤホンにこれまで当たったことがないので驚きというかなんというか…
スマホのBluetooth設定からタップしてやれば繋がるので、接続しようとする時間の設定が短すぎて(すぐ諦めてしまって)、モードチェンジをしてしまうのかもなと勝手に予想しています。
TWS05Kの感想――音質、使い勝手
TWS05Kは、数字が一番大きいですが最上位モデルという位置づけではありません。それはスペックにも現れていて、TWS04KはQualcomm® aptX™ audioに対応しているのに対し、TWS05KはAAC止まりです。また、防水性能もTWS05KはIPX4となっています。めちゃくちゃに水がかかる状況でイヤホンを使う人はいないと思うので、さして問題になるとは思いませんが…
音質
ドライバーは8.8mmダイナミック型ドライバー2基を同軸上に配置。タイトな低音と歪みを抑えたクリアな中高音を実現しているといいます。
試聴してみましたが、全体としてボーカルが前に出ている感じで、かまぼこ型の傾向。AACというコーデックの壁があることもあり、解像度はよくあるBluetoothイヤホンと同程度です。分離はあまり良くないので、音が1つの塊のように聞こえてきます。解像度だけで言えば、正直もっと安いイヤホンでも同じくらい鳴らしてくれます。
音質は、突出して良いというわけではありません。イヤーピースなどの関係で、ワイヤレスイヤホンにありがちな耳栓しているような独特の感覚はありませんし、そういった面は快適ですが、TWS05K(でないと出せない/以外では超えられない)音か、というとそうではありませんね。
UX
ag(final)はUXがダメでした。去年買ったTWS04K-WHも、確かに音質は良かったのですが、コーデックがaptXまでのためどうしても限界がありました。
また、今や1万円以上のTWSにはアクティブノイズキャンセリング(ANC)が付いているのは当たり前です。しかし、技術が無いためなのかTWS05Kには付いていません。弱くてもANCがついていれば評価も変わったのですが、ANC無しで13,000円弱は厳しいですね…
音質を監修しているにも関わらず、これまでagブランドでしかワイヤレスイヤホンを出してこなかったのは、恐らく海外のOEMメーカーに委託して製造しているからだと推測しています。OEMの品質にばらつきがあり、finalブランドに傷をつける可能性があったから、ということです。かくいう私も、見事にTWS04K-WHで初期不良を引いてしまいました。
TWS05Kもこの品質のバラつきがあるのか、先述のようなペアリング後の接続の不安定さがUXをさらに悪化させています。数千円のイヤホンでも、ケースのフタを開ければすぐ繋がるのが当然ですし、個体差かもしれませんがここはなんとかならないものか。いくらOEMが雑だとしても、発注・監督しているのはfinal側ですし、流通させる前にしっかりチェックするのは最低限必要なことだと思います。
バッテリー持続時間も、TWS04K-WHが最大9時間だったのに対し、TWS05Kは4.5時間と半減。使っていても、4.5時間はちょっと短いかなぁと思います。
まとめ:これでは厳しいぞ、ag…
TWS05Kは、現在は既に生産終了している製品です。e☆イヤホンの在庫も尽きたようで、購入することもできません。TWS05Kの発売日は2020年12月4日と、最近ではあるものの、今ほどTWSイヤホンの低価格化・高機能化が進んでいなかったころだと思います。とはいえ、12,800円でANCも装着検知もなく、品質も微妙となると、2020年12月でも少し厳しいのでは、というのが素直な印象です。
新品で手に入れるのは難しくなっていくと思いますし、今からあえてTWS05Kを選ぶ人はいないでしょうが、せめてもうちょっと頑張ってほしかったですね。無名メーカーもANCを搭載している時代、やる気を出せばfinalでもANCを搭載できるはずです。
参考情報
ag エージー 【e☆イヤホン限定販売】TWS05K 【AG-TWS05K】 / e☆イヤホン – https://www.e-earphone.jp/products/detail/1301623/